大自然から学んだ生ゴミ処理

食品関連事業において日々排出される大量の生ゴミ。燃やせば、ダイオキシンなどの有害物質が発生する可能性があります。乾燥させても、大幅な減容は見込めません。そのまま廃棄しようとすれば、事業系ゴミの処分コストが増大します。生ゴミに適した処理方法とは?答えは、自然の摂理の中にありました。

小さな微生物が果たす、大きな役割。森の資源循環に、学びました。

森が落ち葉に埋もれてしまわないのは、土の中に生きる微生物が落ち葉を“食べて”くれるから。1gの土の中には1億を超える微生物が生息し、落ち葉や枯れ枝、昆虫や動物の死骸などの有機物を分解し、植物の成長に必要な栄養素を生成しています。植物としての寿命を終えた落ち葉が、微生物の働きによって、他の植物の栄養源として生まれ変わる。小さな微生物が森の資源循環の中で大きな役割を果たしています。

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自然界に生息する微生物が、生ゴミを“食べる”

「資源循環における微生物の働きを環境機器に利用できないだろうか?」そんな着想から生まれたのが、有機物分解用バイオ資材『バイオテック・ユーノサ』。自然界の土に生息する微生物から選出し、特殊培養した資材です。微生物が木の葉を“食べる”ように、バイオテック・ユーノサが生ゴミなどの有機物を分解。人にも環境にも無害で安全です。

「土の中の生化学工場です」

工学博士/野村正人

土壌由来のバイオ資材「バイオテック・ユーノサ」は、活発な代謝能力を有する微生物から成り立ち、その代謝活動によって、生物体内のさまざまな高分子物質を自然の条件下で変化させます。しかも、代謝時のエネルギー放出が少なく緩やかに分解するため、アンモニア、メタンガス、硫化水素などの発生を抑制。まさに土の中の生化学工場です。

開発者:工学博士/野村正人(のむらまさと)【略歴】

1976年3月近畿大学大学院工学研究科修士課程修了
1977年3月近畿大学工学部助手、講師、助教授を歴任
1989年8月米国カリフォルニア大学バークレー校博士研究(~91年)
2011年現在近畿大学工学部教授、工学博士(生物化学工学科学科長/大学院工学技術研究科 科長)